弾(2)

この写真はセンター・ファイアーと呼ばれる形式の一つの308Winの実包を構成する部品です。 左端は雷管(primer = プライマー)で赤い発火薬が塗られています。 次は薬莢(case = ケース)です。 手前が弾頭(bullet = ブレット)で、右のフタに入っている黒い粒が火薬(パウダー = powder)です。

薬莢の底に穴(プライマー・ポケット)がありますが、そこに雷管を発火薬を内側に向けてはめ込み、薬莢に火薬を入れ、最後に弾頭を薬莢の先頭に取り付けて出来上がりです。

弾を装填して引き金を引くと、撃針という金属の棒が雷管を叩き、その衝撃によって発火薬が発火して薬莢の内部は温度と圧力が上がり、火薬をものすごい勢いで燃焼させて内部の気圧をさらに上げ(詳しい数値は知りませんが、1000気圧以上にはなったと思います)、弾頭が発射されます。

もし火薬を入れ忘れると、雷管の発火圧だけでも弾頭は発射されますが、勢いが全く足りず、銃身内部で銃身との摩擦によって止まってしまい、取り出すのにかなりの力仕事になります。 また、火薬は雷管の発火によって薬莢内部の温度と圧力が高まった状態で燃焼してはじめて爆発的に燃焼する(「爆発」とは違います)ので、例えば皿に取って火を付けても1気圧のもとではマッチの火薬のように勢いよく燃えるものの、決して爆発などはしません(ひとつまみの火薬を灰皿に入れて火を付けたら、高さが30cm位の炎となって燃えた、という話を聞いた事があります)。

下の写真はセンター・ファイアーとリム・ファイアーの違いの比較のために載せました。センター・ファイアーでは薬莢の底の雷管に撃針が当たった跡が残ります。 薬莢の底の中央を叩いて発火させるのでセンター・ファイアーというわけです。

一方、リム・ファイアーは構造上、雷管がなく、発火薬は薬莢の底に塗られていて、薬莢の底の端(rim = リム)を叩いた衝撃で発火薬が発火し、薬莢内部の火薬を燃焼させます。 写真では上部に撃針が叩いた跡が残っています。

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