リローディング(1)

弾を自分で作る事をリローディングと言います。 AR(エア・ライフル)やSB(スモール・ボア・ライフル)では、弾を自作できませんが、大口径ライフルでは、射撃人口の少ない日本では輸入した実包の値段がアメリカなどに比べて格段に高いので、使用する弾数の多い競技者は自分で弾を作ったほうが安くあがり、かつ自分の銃に合わせて火薬の種類や量を調整できます。 特に、薬莢は10回くらいは使えますから、新品で1個あたり100円前後する薬莢も10回使えば実質10円程度で済み、実弾のコスト低減に威力があります。 高精度の弾が要求されるベンチレストと呼ばれる競技(オリンピックやワールドカップではまだ行われていない競技ですが)では、市販の実包を使う人はまずいないでしょう。

厳密に言うとリローディング(reloading)は一度使った薬莢を再利用するという意味合いがあり、ハンドローディング(hand loading)という言葉の方が弾を自作する事全般としてふさわしいのですが、工程はほぼ同じですから、広く使われているリローディングという言葉を使わせていただきます。

上の写真は、私が初めて弾を作った際に用いた、リー(Lee)社の簡易セット(赤い箱の中、商品名は「リー・ローダー」)と、同じくリー社のプライミング・ツール(priming tool、雷管を薬莢に装着する)です。 リー・ローダーの中にも雷管を装着する器具はあるのですが、より使いやすい器具のほうが便利なので、プライミング・ツールも入手しました。 また、火薬の計量は、写真にも写っている黄色いスプーンでもできるのですが、電子スケールを別途求めて使いました。 リー・ローダーとプライミング・ツールと電子スケールの合計は5万円はしなかったと思います。

このセットで弾を作るには、プラスチックハンマーでコンコン叩くので、けっこう音がでますが、精度面ではベンチレストをするのでない限りは十分通用すると思います。 少なくとも、狩猟用の高い弾と数十発ずつ撃ち比べたらグルーピング(着弾点の広がる範囲)が半分以下でした。 ただ、作り慣れてくると、「もっと精密に作ってみたい」という欲求がでてきて、いろいろ他にも道具を入手する羽目になり、かつ音のうるさいハンマーの使用は避けたくなって現在では使ってません。

私が今現在使っている道具については、次回以降説明していきますが、予備知識として下の写真に薬莢の各部の名称をあげておきます。 プライマー・ポケットとは薬莢底部の凹んだ部分で、その奥に雷管の炎が薬莢内部へ進むためのフラッシュ・ホール(flash hole)という穴が黒く写ってます。

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