ライフリング

上の写真はSB(小口径ライフル)の銃身を正面から覗いたもので、銃身内部のライフリング(rifling)のら旋模様が見えます。 ライフリングは8条右回りです。

銃腔が銃身の前面で表に接する部分をクラウン(crown)と言いますが、この銃ではステップ・クラウンと言って、銃腔露出部の周囲を一段凹ませて、銃身の先端が物などと接触しても銃腔の円周部が傷つかないようにしています。 銃腔の先端が傷つくと、弾頭が銃腔から飛び出す瞬間に、火薬の燃焼ガスが360度均一に放出されるのを妨げ、命中精度にとっては好ましくないためです。 そのため、銃の使用後のクリーニングに際しては、銃腔のクラウンを傷付ける事のないように気をつかいます。

これは30口径のライフル銃を同様に前から見たところで、ライフリングは6条右回りです。 銃腔の円周部から、ライフリングの山と谷の段差の程度が見てとれます。

最初の写真の銃でもそうですが、銃身の直径が銃腔に比べてかなり太いのが判ります。 この場合ですと、約7.6mmの口径に対し、銃身径は先端部で21mmほどあります。 これは、銃身が肉厚のほうが発射時に弾頭が銃身内部を通過している際の振動の悪影響が少なく、かつ、火薬の燃焼による銃身の熱膨張を少なく抑えるためです。 また、大口径のように発射時の衝撃が強い銃では、肉厚で重い銃身の方が、射手が感じる反動は少ないです(反動のエネルギーが、重い銃身を動かす仕事で費やされるため)。 近距離の狩猟用の銃などでは、銃身はもっと肉薄で、数発撃つと命中精度はガクンと落ちるそうです。

この銃では、クラウンは銃身の前面全体を11度の浅い角度ですり鉢状に凹ませた、イレブン・ディグリー(eleven degree)という形式のもので、もともとベンチレスト射撃で使われていたのが、最近では軍の狙撃用のライフルでも使われるようになってきているようです。

なお、この銃の銃身はステンレス製で、所有者が黒のスプレーで塗装したため、表面の仕上がりが荒っぽく見えます。

これは、2番目の写真と同じですが、カメラのピントをより銃身内部に合わせたため、前面がボケて内部がよりクッキリ写っているだけです。

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